早稲田大学高西淳夫研究室「WAREC」について
近年、世界中の様々な地域で地震や津波など多くの災害が発生しています。災害発生時には現場の被害状況の調査や復旧作業が必要になります。そのため,このような環境下では二次災害の防止や作業負担の軽減などの観点から人間に代わって作業できるロボットを使用することが有効であると考えられます。そこで高西研究室では,内閣府総合科学技術・イノベーション会議が主導する革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)「タフ・ロボティクス・チャレンジ」の一環として脚ロボットのプラットフォームの開発を担当しました。
4肢に車輪機構とエンドエフェクタを搭載し,車輪走行によるより高速な平地移動や,指先自由度による細かなマニピュレーション動作を実現させました。また,胴体機構内部にリチウムイオン電池と無線LAN中継器を搭載し,ケーブルレスでの運用が可能となりました。WARECは肢に計7自由度(肩・股関節に3自由度,肘・膝関節に1自由度,手・足関節に3自由度)を有した4肢共通構造の脚ロボットです。中空高出力アクチュエータユニットの搭載により高出力を実現し,分散制御の実装により省配線化を実現しています。