ワークロイド研究会のお知らせ 9/14 9/28 10/12

会員の皆様

ワークロイド研究会を以下の通り開催致します。(以下、敬称省略)

会員の皆様には、後日、Zoom招待メールをお送りしますので、そちらに表示されたURLからご参加下さい。

ワークロイド研究会を会員に皆様との対話の場と考えており、皆様の質疑応答に応える時間を設ける予定ですので、より多くの会員の方々に参加頂ければ幸いです。

 

☑9月14日(火)午後6時00分から午後7時30分

テーマ「極限環境下の作業ロボットWARECの開発について」

特別会員 橋本健二(明治大学 准教授)

セミナーの概要

WARECは、政府の革新的研究開発推進プログラム(以下「ImPACT」)タフ・ロボティクス・チャレンジの一環として、2014年から2018年にかけて、早稲田大学高西淳夫教授、早稲田大学橋本健二准教授(当時)、三菱重工㈱で開発された脚型ロボットです。同じ構造の四脚を持ち、環境に応じて腹ばい歩行、二足歩行、車輪走行で移動し、梯子を登ることも可能です。重い物を扱う力強い作業と人の指で扱うような繊細な作業の両方が可能な革新的なロボットです。ImPACTのプロジェクトでは、自然災害の多い日本において、刻々と状況変化する極限状態の災害現場でタフに仕事ができる遠隔操作型ロボットの実現を目指しました。WARECの他、サイバー犬、ドローン、双腕型重機ロボット、へび型ロボットの5種類のロボットが、フォーメーションを組んで救助活動を行います。WARECの開発では、オープン・プラットフォームのソフトウェアを活用し、アクチュエータを再利用可能なコンポーネントとして開発しました。ワークロイドのコンセプトである、ロボットがフォーメーションを組んで作業を行うこと、ロボットを再利用可能なコンポーネントで組み立てること、誰でもが使えるオープン・プラットフォームのソフトウェアで開発することなどの参考事例となればと思っています。今回は、当時、WARECの開発の中心で活躍されました橋本健二先生に開発の経緯をお聞きし、ワークロイドの可能性を確認したいと思います。

http://www.takanishi.mech.waseda.ac.jp/top/research/rescue/index_j.htm

 

☑9月28日(火)午後6時00分から午後7時30分

テーマ「ロボット開発におけるコンポーネントの標準化について」

 会員 藤代尚武(日本知財標準事務所 知財標準化事業部長)

セミナーの概要

技術の標準化については、従来は、業界団体や学会が中心となって行っていました。しかし、現在では、多様な技術が分野の垣根を越えて絡み合っており、特定の団体で自己完結して行うには複雑化し過ぎています。そこで、日本知財標準事務所では、技術の標準化に関係する人達を調整して『ルール形成の場を提供する』サービスを行っています。「ワークロイドの普及をユーザーから考える会」の発足のきっかけになったのも、特定業界の各社が、秘密保持契約を結んで同じようなロボットをバラバラに開発する不効率性が生じているので、共通ニーズに基づくロボットを共通仕様で共同利用できる枠組みが出来ないかという考えからでした。日本知財標準事務所が推進している技術の標準化は、「ワークロイドの普及をユーザーから考える会」が思い描く、再利用可能なコンポーネントの規格化の考え方に近いものだと思われます。また、コンポーネントの規格化を通して、それによって組み立てられたロボットが提供するサービスの品質維持も可能となります。今回は、経産省で工業標準調査室長や国際標準課長などを務め、あらゆる産業分野の標準化、認証の豊富な経験をお持ちの藤代尚武様に、現在進められている技術の標準化についてお話しをお聞きしたいと思います。

 

☑10月12日(火)午後6時00分から午後7時30分

テーマ「通信を介したロボット同士の協働作業の事例について~天井貼りロボット~」

技術顧問 高本陽一(㈱テムザック 代表取締役議長)

セミナーの概要

㈱テムザックは、2018年、積水ハウス㈱のプロジェクトで「Carry」と「Shot」の二体のロボットがコミュニケーションを取りながら天井に石膏ボードを貼り付け作業を行うロボットを開発しました。「Carry」が石膏ボードを持ち上げると、「Shot」が貼り付けの位置情報を指示して正確に天井貼り作業を行います。ワークロイドは、複数の単機能のロボットが通信を介して一つの作業を行うことを想定しており、「Carry」「Shot」の連携作業は複数のロボットによる協調作業の良い事例となります。㈱テムザックは、日本で唯一の民生用ロボット専業メーカーとして、「人に役立つロボット」の開発を経営目標に20年近くロボット開発を行ってきました。技術顧問である高本陽一氏は、㈱テムザックの創業者であり、豊富なロボット開発の経験と斬新なヴィジョンをお持ちです。ワークロイドの世界感についても、高本社長からプレゼンして頂きます。

https://www.tmsuk.co.jp/wp-content/uploads/2018/05/0ebfa84f9a81cde9dd617b156f3accee.pdf